第2の氷河期世代

就職氷河期世代

今回はコロナショックが生む「第2の就職氷河期世代」について書かせていただきます。

より詳しく知りたい方は過去2回の記事を目を通していただけると嬉しいです。

第1回

第2回

・第2の氷河期世代とは?

・第2の氷河期世代を生み出さない方法

・(第1の)氷河期世代救済に動き出す政府… ズレてます

第2の氷河期世代って?

第2の氷河期世代とは、コロナショックと新卒での就職活動が重なり内定を得る事が難しくなった世代。

バブル崩壊時、同じように就職できなかった就職氷河期世代の二の舞になるのではと危惧されている世代です。

昨今の話題といえば、兎にも角にも「新型コロナウィルス」ではないでしょうか?

感染が拡大し、現時点ではまだワクチンや特効薬が確立されていないため大きな社会不安を生み続けています。

社会全体が、先行きの見えない不安に包まれた結果、多くの企業が解雇や新卒採用の制限を行い延命に力を注いでいます。

これをバブル崩壊時と同じように政府が見捨てれば、日本社会はまた未来に大きな負債を残す事となるでしょう。

「さすがにそれは無いんじゃない?」

と考えるのはあまりにも楽観的です。

なぜなら新卒入社を逃した人を救済するのは簡単な事ではないからです。

第2の氷河期世代を生み出さない方法は?

そもそも企業は、雇う体力がないから雇わないのです。

では、どうやって救済するのか・・・

①企業の体力が回復するまで(景気回復まで)待つ

②体力が無くても雇えるようにする

③税金を使って補助金を出し、新卒の採用を後押しする


他にも色々方法はと思いますが、簡単に分けると、この3つの方法が浮かびます。

①の「景気回復まで待つ」

最初の氷河期世代時に政府が行った対応の1つです。

結論から言うと、この方法はほぼ確実に失敗します。

最初の氷河期世代がその被害にあっていますので。
景気回復がいつになるかなど、誰にもわかりません。

仮に新型コロナウィルスの流行が落ち着いたとしても、経済が回復するまでは、それなりの時間を要するでしょう。
回復できる保証もないですからね。

「企業体力がなくても雇えるようにする」

こちらも①と同様に今まで政府が行ってきた対応です。

過去2回の記事を読まれた方なら、ピンとくるのではないでしょうか?

そう、労働者派遣法の規制緩和ですね。

企業は正社員を雇った場合クビにしたくても簡単には解雇できないという、高いハードルがあります。

企業体力が低下している状態で、そのハードルは越えられない。
でも人手不足になるから、労働力は欲しい。

そこで政府に派遣労働の規制緩和を要請し、解雇しやすい労働者を獲得して倒産を免れた訳です。

今の若い新卒者が、非正規や派遣労働になだれ込むような状況はどうにか防いでもらいたいと願います。

「税金を使って補助金を出し、新卒の採用を後押しする」

これが予防策としては、かなり有効なのではないでしょうか?

では、なぜこれをバブル崩壊後にやらなかったのでしょう。

答えはシンプルに

「予算をなるべくかけずに、どうにかしたかったから」 ですね。

そのため①と②の案を採用し、氷河期世代は終わりの見えない闇に包まれたのです。

では、今後新たな氷河期世代を生まないためにはどう予算を使うべきなのでしょうか?

すぐに思いつく事だと

・第2氷河期世代を新卒採用した際に、補助金を出す

・継続して雇用した場合、毎月給料の何割かを補助金で肩代わりする

といった案が考えられます。

いずれも不正受給がないよう、違反時の罰則は設けなければなりませんが実現すれば非正規や派遣に流れる新卒者を大幅に減らす事ができるのではないでしょうか。

実現するための課題は当然ですが、予算を組まなければならないという事です。

とはいえ、コロナ対策でGoToキャンペーンや持続化給付金等で急遽予算が組めたわけですから、本気でやれば可能なはずです。

これを「予算がない」といって実行しないのは「出し渋り」と言われても仕方ないのではないでしょうか。

未来ある若者経たちに我々氷河期世代のような苦しみを与えないでもらいたい。

政府が本気で救済に取り組んでくれる事を願うばかりです。

ついに政府が氷河期世代救済に動き出す! って遅すぎませんか?

バブル崩壊後、景気回復は遅れに遅れました。

しかし、アベノミクスで少しずつ経済は回復に向かい、2019年、ついに氷河期世代救済へ政府が本格的に動きだしたのです!!

救済案の柱、ご存じですか?

そうです。

「就業支援」です!!!

いやいや… ほんと「真面目にやってくださいよ」と言いたいです。

40歳過ぎても派遣や非正規ぐらいしか職歴を得るチャンスがなかった氷河期世代。

それでも欲しいと思う企業は、残念ながらブラック企業不人気な業種の企業が大半でしょう。

結局は多くの人がやりたがらず、人手不足で困っているところに「正社員」という餌をぶらさげて氷河期世代をねじ込もうという事ですよね?

就業支援とは表向きな理由で何でもいいから働かせて生活保護になだれ込むのだけは阻止したい

それが本音なんじゃないんですか?

僕には「放置した責任を取る気などない」と言っているようにしか思えません。

就業支援をするのであれば、なぜもっと早くしてくれなかったのでしょう。

せめてあと10年早く、本腰を入れて実施してくれたら希望する職や収入を手にできた人も多くいたでしょう。

結婚や出産を諦めないで済んだ人もいたでしょう。
少子化がここまで社会問題化してなかったかもしれません。

本当に悔やまれます。

恐らく、今回の就業支援プログラムはそこまで大きな成果は出ないと思います。

このプログラムで就職できても、厳しい就業環境に苦しみ、長続きしない人が大半だからです。

結果として、将来多くの人々が生活保護を受ける事になるでしょう。

なにせ氷河期世代の人口は団塊の世代に次いで2番目に多いのです。

これは財政を圧迫する、大きな要因となります。

もしかすると、竹中平蔵氏(パソナグループ会長)が提唱するベーシックインカム導入が現実となるかもしれません。

そうなれば、蓄えのない氷河期世代は生活する事すらままならなくなるでしょう。

でも、諦めないでください。

そうならないために、次の記事は、対策案を書きます。

ぜひ参考にしてください。

※ベーシックインカム

 国民に定額で毎月給付金を支給する代わりに 公的な福祉サービス(生活保護・国民年金・医療保険等)を廃止する制度。

 節約すれば働かなくてもギリギリ生活できるが、病気や介護状態になると、高額な費用を請求されてしまうため 導入には大きなリスクが伴う。

今回のまとめ

・第2の氷河期世代とは、コロナショックで新卒採用を奪われた世代

・第2の氷河期世代発生を防ぐには、早期の就業支援が不可欠

・(第1の)氷河期世代の就業支援策は、ブラック企業支援プログラム

次回は

「政府に氷河期世代を救済させる、唯一の方法」

について書きたいと思います。

→次の記事←

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